中学受験で子どものやる気が出ないとき|保護者ができること
志望校合格を目指して塾へ通っているのに、子どもがなかなか勉強を始めない。机に向かっても集中せず、宿題が進まない。
そのような様子を見ると、「本人にやる気がないのではないか」「もっと厳しく勉強させたほうがよいのではないか」と考える保護者は少なくありません。
しかし、やる気が出ないように見える理由は、一つではありません。
問題が難しくて解けない、宿題や講座が多すぎる、頑張っても成績が上がらない、長期間の受験勉強で疲れているなど、さまざまな理由があります。
その原因を保護者だけで見極め、すべてに対応するのは簡単ではありません。
問題が解けない理由や塾の宿題の優先順位については、塾の講師や家庭教師に相談できます。
一方で、本人のつらさや不満を聞くことと、疲れているときに勉強から離れる時間をつくることは、保護者だからこそできることです。
この記事では、灘・東大卒のプロ家庭教師として中学受験生を指導してきた経験をもとに、やる気が出ないときに、保護者だからこそできる、この二つの対応について書いています。
本人のつらさや不満を聞く
中学受験は、子どもにとって大変です。
学校へ通いながら塾の授業を受け、宿題や模試に取り組み、自由な時間も削っています。
成績が伸びている子どもでも、受験勉強が楽になるわけではありません。
小学6年生になると、勉強の進め方や問題の解き方は、塾の講師に質問することが多くなります。
保護者に勉強を教えてほしいと求める生徒は、あまり多くありません。
受験勉強が大変なときに子どもが保護者に求めているのは、自分の考えを尊重し、つらさや不満を聞いてもらうことです。
抱えている気持ちを言葉にし、それを否定せずに聞いてもらうことで、気持ちの負担が軽くなることがあります。
その結果、もう一度勉強へ向かう余力が生まれる場合があります。
実際に、受験勉強のつらさを私に話し、気持ちが軽くなったことで、その後は再び勉強へ集中できるようになった生徒は少なくありません。
第三者に話を聞いてもらうだけでも、気持ちを切り替えられることはあります。
しかし、多くの子どもにとって、自分の大変さや頑張りを最も分かってほしい相手は保護者です。
中学受験期には、子どもが親に反抗したり、不満を口にしたりすることもあります。
それでも、親は自分の頑張りを分かってほしい大切な相手です。
期待に応えたいと思っているからこそ、思うように勉強できない自分に苦しみ、強い言葉を返すこともあります。
だからこそ、保護者が本人の話を否定せずに聞くことには大きな意味があります。
すぐに助言したり説得したりせず、まずは本人がどれだけ大変な思いをしているかを聞く。
そのことが気持ちを軽くし、もう一度勉強へ向かうきっかけになることがあります。
疲れの原因に合わせて休ませる
小学6年生の後半は、通常授業に加えて志望校別講座、過去問演習、模試が重なり、疲れがたまりやすくなります。
まず確認したいのは、睡眠不足です。
睡眠時間が足りなければ、集中力が落ち、勉強を始めるまでにも時間がかかります。
この場合に必要なのは、睡眠時間を確保することです。
一方、睡眠は取れていても、受験勉強が続いたことで気持ちが疲れている場合があります。
この場合は、いったん勉強から離れることで、やる気が戻ることがあります。
実際に、小学6年生の後半に勉強がきつくなっていた生徒が、保護者とUSJに出かけたことがあります。
勉強から完全に離れて過ごしたことで気分が変わり、その後は意欲的に受験勉強に取り組み続け、甲陽学院中に合格しました。
入試が近づく時期に勉強から離れることへ、不安を感じる保護者もいると思います。
しかし、精神的に疲れたまま集中できない勉強を続けるより、いったん気分を切り替えたほうがよい場合があります。
睡眠不足なら睡眠を確保し、気持ちの疲れなら勉強から離れる時間をつくる。
疲れの原因に合った休み方を選ぶことが大切です。
保護者だからこそできること
子どものやる気が出ないとき、保護者が無理に勉強させるだけでは、状況がよくならないことがあります。
まず本人のつらさや不満を聞く。疲れているのであれば、その原因に合った休み方を考える。
この二つは、受験生活を最も身近で支えている保護者だからこそできることです。
中学受験では、やる気以外にも、宿題や成績、過去問など、保護者が対応に迷う場面があります。ほかの悩みについては、次のページにまとめています。
問題が解けない理由や塾の宿題の優先順位など、学習面の判断が難しい場合は、体験授業・ご相談でお話を伺います。
