中学受験理科の力学|てこ・滑車・輪軸・浮力の立て直し方

中学受験理科で、「力学は苦手...」という受験生は少なくありません。
その理由は、知識を覚えるだけでは解けず、力の大きさと向きを整理し、つり合いの関係を式で考えることが必要になるからです。

植物や昆虫などの知識問題は取れるのに、てこ・滑車・輪軸・浮力になると急に点が取れなくなるお子さんは少なくありません。
実際には、力の矢印を書かない、つり合いの関係を使わない、図を見たまま感覚で解こうとすることが、失点の大きな原因になっていることが多い分野です。

このページでは、中学受験理科の力学について、

  • 力学で差がつく理由
  • 力学に共通する考え方
  • 単元ごとに何を見ればよいか
  • どの順番で立て直すとよいか

を整理しています。


力学が苦手になる理由と、立て直しの最短ルート

力学が苦手になるいちばんの理由は、処理手順が固まっていない点にあります。
力学は、用語を覚えるだけでは解けません。図に力の矢印を書き、つり合いの関係を式で整理し、必要に応じて比や長さの関係を処理する必要があります。

ところが苦手なお子さんほど、

  • 力の矢印を書かない
  • 上向き・下向きの力を整理せずに計算を始める
  • 感覚で解こうとする

という形で崩れやすくなります。
この状態で演習量だけを増やしても、同じミスを繰り返しやすくなります。

力学を立て直すうえで、まず全単元に共通して必要なのは次の2つです。

  1. 図に力の矢印を必ず書く
  2. つり合いの関係(上向きの力の合計=下向きの力の合計)で整理する

この2つが、力学全体の土台になります。

そのうえで、ここから先は単元ごとに見るポイントが変わります。
たとえば、

  • てこでは、支点の選び方とモーメントの処理手順を確立する
  • 滑車では、滑車にかかる力の矢印の書き方をマスターする
  • 浮力では、水中での重さの変化や水との関係を図で整理する

といった形で、各単元ごとの処理を追加していきます。


力学の単元別対策

ここまでは力学全体に共通する土台です。ここから先は、単元ごとに何を見ればよいかを整理します。

てこ

てこでは、支点の選び方が重要です。
選び方のコツは、モーメントの式が立てやすくなる点を支点に選ぶことです。

力の矢印を書き込み、支点を決めれば、自然とモーメントの式は立てやすくなります。
感覚で解こうとせず、支点と力のかかり方を整理することが大切です。

→ [てこの基本と解き方]


滑車

滑車では、滑車やひもにかかる力の矢印を正確に書けるようになることが大切です。
特に、次の3点を意識すると整理しやすくなります。

  • ひもの出入り口に注目する
  • ひもに沿った向きで力の矢印を書く
  • 同じ1本のひもなら、力の大きさは同じと考える

滑車が苦手なお子さんは、定滑車と動滑車の違いを覚える前に、ひもの向きと力のかかり方を見失っていることが少なくありません。
まずは、ひもに沿って力の矢印を書くことを徹底するのがおすすめです。

→ [滑車の基本と解き方]


輪軸

輪軸は、てこと共通する考え方が多い単元です。
どこに力がかかっていて、輪と軸の半径の比がどう関係するかを整理できるかどうかがポイントになります。

輪軸でつまずく生徒は、図を見たまま感覚で考えてしまい、力の向きと半径の比を結びつけられていないことが多くあります。
てこと同じように、図で整理することが大切です。

→ [輪軸の基本と解き方]


浮力

浮力では、水中部分にだけ浮力がはたらくことを正しく使えるかどうかが重要です。
ところが実際には、この基本があいまいなまま、「沈んでいるとき」「浮いているとき」 など、パターンごとの解き方を覚えようとしてしまう受験生が少なくありません。

そのやり方だと、少し条件が変わっただけで手が止まりやすくなります。
大切なのは、状態ごとの解法を暗記することではなく、力の矢印を書き、どの力がどの向きにはたらいているかを整理することです。

→ [浮力の基本と解き方]



どの順番で勉強するとよいか

力学が苦手な場合は、次の順で整理すると進めやすいです。

  • てこ
  • 滑車
  • 輪軸
  • 浮力

てこと滑車で、力の向きとつり合いの考え方を固めておくと、その後の単元の理解がスムーズになります。
逆に、この土台がないまま浮力や総合問題に進むと、つまずく可能性が高くなります。


力学の分野別解説ページ

力学の各単元については、個別の解説ページも用意しています。
必要なところからご覧ください。

今後も、必要な単元から順に追加していきます。


力学のご相談について

力学は、中学受験理科の中でも、解き方が固まると得点源になりやすい一方、感覚で解いていると失点しやすい分野です。

  • 力の矢印を書けない
  • つり合いの式を使えていない
  • 浮力になると急に点が取れなくなる

といった場合は、単に問題数を増やすより、まず処理手順を整理することが重要です。

力学の学習方針で迷われている場合は、お問い合わせページからご相談ください。