中学受験算数で基本問題は解けるのに、応用問題やテストで点が取れないとき
中学受験算数で、塾の宿題や基本問題は解けるのに、応用問題やテストになると点が取れない場合、主な原因は二つあります。
一つは、公式や解き方は覚えていても、その前提となる知識や考え方を十分に理解できていない場合です。
もう一つは、基礎は理解できていても、条件や聞かれ方が変わった問題で、学んだ知識や考え方を使えていない場合です。
前者では、理解できていないところまで基礎に戻る必要があります。
後者では、同じ基本問題を繰り返すのではなく、標準問題を使って、学んだ知識や考え方を条件の違う問題でも使えるようにする必要があります。
そのため、
「基本問題をもっと繰り返した方がよいのか」
「標準問題まで進んだ方がよいのか」
は、成績や基本問題の正答数だけでは判断できません。
実際に問題を解く過程を確認し、単元ごとに、基礎に戻る必要があるのか、標準問題に取り組む必要があるのかを判断することが重要です。
私は灘・東大卒のプロ家庭教師として、中学受験では算数を中心に理科・国語も指導しています。
速さの公式は覚えていたのに理解できていなかった希学園小5生の例
以前、希学園に通う小学5年生を指導したことがあります。
その生徒は、速さの公式を「はじきの公式」という名称で覚えていました。
基本的な問題では、その公式を使って正解できることもありました。
そのため、正解している問題だけを見れば、速さの基礎は理解できているように見えます。
しかし、実際に問題を解く様子を確認すると、速さ・距離・時間の関係を十分に理解できておらず、どの二つを掛けるのか、どれをどれで割るのかを取り違えていました。
さらに確認すると、速さや距離が何を表しているのかを十分に理解できておらず、公式そのものではなく、速さと距離の概念の理解に原因があることが分かりました。
そこで指導では、「はじきの公式」をもう一度覚え直すのではなく、
- 距離とは何を表しているのか
- 速さとは何を表しているのか
- 同じ時間なら、より長い距離を進む方が速いこと
- 「時速60km」は、1時間に60km進む速さを表していること
など、速さと距離の概念から説明しました。
そのうえで速さ・距離・時間の関係を確認すると、公式の使い方を取り違えることがなくなりました。
この生徒は、速さの公式を知らなかったわけではありません。
公式は覚えていましたが、その公式が表している内容を十分に理解できていなかったため、使い方を間違えていました。
基本問題に正解していることと、その内容を理解していることは同じではありません。
宿題や基本問題には取り組んでいるのに、条件が変わると解けない場合には、その解き方の前提となる内容まで理解できているかを確認する必要があります。
基礎を理解できていたため、標準問題で知識や考え方の使い方を学んだ日能研小6生の例
一方、基礎まで戻る必要がない場合もあります。
以前、日能研の本科クラスに在籍していた小学6年生を指導したことがあります。
その生徒は、「栄冠への道」の宿題として指定された基本的な問題は解けており、指定されていない問題にも自分から取り組んでいました。
しかし、標準問題では解説を読んでも理解できない問題が多くあり、公開模試の算数の点数が伸びていませんでした。
この生徒の場合、基本的な内容は理解できていたため、基礎を最初からやり直す必要はありませんでした。
指導では、「栄冠への道」の中から、宿題として指定されていない標準問題も扱いました。
その際には、
- まず問題のどこを見るのか
- その条件から何が分かるのか
- 学んだどの知識や考え方を使うのか
- なぜその解き方になるのか
を説明しました。
基本問題で学んだ知識や考え方を、条件や聞かれ方が変わった問題でも使えるようにすることを重視しました。
その後、公開模試の算数の点数も伸びました。
同じ「基本問題は解けるのに、条件が変わると解けない」という状態でも、希学園の生徒では基礎まで戻る必要があり、日能研の生徒では標準問題を使って、知識や考え方の使い方を身につける必要がありました。
表面上の状態が同じでも、原因は同じとは限りません。
そのため、成績や「基本問題が解ける」という結果だけではなく、実際にどこまで理解できているのかを確認して、必要な学習内容を決めることが重要です。
→ 日能研で育成テストの基礎問題は解けるのに、公開模試の算数で点が取れないとき
応用問題やテストで点を取るために、基礎に戻る必要がある場合
基本問題は解けているのにテストで点が取れないと、
「まだ基礎が足りないのではないか」
と考えて、同じレベルの問題を繰り返すことがあります。
基礎に戻る必要があるのは、たとえば、
- 公式は覚えているが、その意味を十分に理解していない
- 基本問題と同じ形なら解けるが、条件が変わると基本的な考え方から分からなくなる
- なぜその式や解き方になるのかを説明できない
- 基本的な知識や公式を誤って覚えている
という場合です。
このような場合には、すべての単元を最初からやり直すのではなく、その問題が解けない原因になっているところまで戻る必要があります。
応用問題やテストで点を取るために、標準問題へ進む必要がある場合
一方、同じ基本問題を続けても成績が変わらず、
「もう少し難しい問題まで進んだ方がよいのではないか」
と迷うこともあります。
標準問題へ進む必要があるのは、たとえば、
- 基本問題は安定して解ける
- 基本的な知識や考え方を理解している
- 条件や聞かれ方が変わると、何を使えばよいのか分からない
- 初めて見る問題になると、習った内容をどう使えばよいのか分からない
- テストになると、どの知識や考え方を使うのか判断できない
という場合です。
この場合には、標準問題を使って、学んだ知識や考え方の使い方を身につける必要があります。
標準問題では、
- どの条件に注目するのか
- その条件から何が分かるのか
- どの知識や考え方につなげるのか
を考えながら取り組むことが重要です。
基礎に戻る必要があるのか、標準問題に取り組む必要があるのかは、単元によって異なります。偏差値や正答数だけではなく、実際の解き方を見て判断する必要があります。
指導では、塾教材の中から必要な問題を選びます
私の指導では、塾に通っている生徒については、基本的に現在使っている塾教材とカリキュラムに合わせて指導します。
宿題、授業で扱った問題、テストの答案などを確認し、現在どこまで理解できているのかを判断します。
基礎の理解にずれがあれば、必要なところまで戻って説明します。
基礎を理解できていれば、塾教材の中から標準問題を選んで扱います。
同じ教材でも、
- 必ず復習した方がよい問題
- 現在は後回しにしてよい問題
- 宿題として指定されていなくても取り組んだ方がよい問題
は、生徒の理解度や志望校によって異なります。
実際の解き方を確認したうえで、基礎まで戻って説明する単元と、標準問題を扱う単元を分け、次に取り組む問題を選びます。
浜学園Hクラスの生徒についても、基礎まで戻って指導した例と、基礎を理解できていたため☆付き以外のB問題も扱い、公開学力テストの算数の成績が上がってSクラスに上がった例があります。
→ 浜学園Hクラスで☆付き問題は解けるのに、公開学力テストの算数で点が取れないとき
基礎に戻るか、標準問題に取り組むかを単元ごとに判断する
特に、
- 塾の宿題や基本問題には取り組んでいるのに、テストでは算数で点が取れない
- 基本問題は解けるのに、応用問題やテストになると解けない
- 公式や解き方は覚えているのに、条件が変わると使い方を間違える
- 同じ形なら解けるが、初めて見る問題になると何を使えばよいのか分からない
- 基礎を繰り返すべきか、標準問題へ進むべきか判断できない
という場合には、現在の理解度を確認し、単元ごとに、基礎に戻る必要があるのか、標準問題にも取り組んだ方がよいのかを判断する必要があります。
中学受験算数の家庭教師をお探しの方へ
私は、灘高等学校・東京大学を卒業し、プロ家庭教師として指導してきました。
中学受験では算数を中心に、理科・国語にも対応しています。
浜学園・希学園・日能研などに通う生徒についても、現在使っている塾教材を使用し、塾のカリキュラムに合わせて指導できます。
まず現在使っている教材、宿題、テストの答案などを確認し、その中から必要な内容を選びます。
同じように「基本問題は解けるのに成績が伸びない」場合でも、必要な学習内容は生徒によって異なります。
私の指導では、成績や正答数だけではなく実際の解き方を確認し、現在どこで止まっているのかを見たうえで、指導内容を決めます。
対面指導は大阪府・兵庫県を中心に、京都府・奈良県の一部地域で行っています。オンライン指導にも対応しています。
授業料は1時間9,000円(税込)です。入会金・教材費はありません。対面指導では交通費の実費のみご負担いただいています。
初回の体験授業は無料です。
宿題や基本問題には取り組んでいるのに成績が伸びず、今の勉強を続けるべきか、基礎に戻るべきか、標準問題へ進むべきか分からない場合もご相談ください。
相談だけでも構いません。無料体験授業の後、その場で継続を決める必要もありません。