模試の判定が悪くても過去問で合格点が取れるとき|志望校をどう判断するか

中学受験で模試の判定が悪いと、「このまま第一志望を受けてよいのか」「志望校を変更した方がよいのか」と迷うことがあります。

一方で、模試では厳しい判定が出ているのに、志望校の過去問では合格点を取れていることもあります。

この場合、模試と過去問のどちらか一方だけで志望校を判断するのではなく、なぜ結果が食い違っているのかを確認することが重要です。

私は灘・東大卒のプロ家庭教師として、中学受験算数を中心に、理科・国語も指導しています。

たとえば、同じ模試の合格可能性30%でも、

  • 初めて解く過去問5年分のうち4年分で合格圏に入っている
  • 模試で失点している苦手分野が志望校ではあまり出ない
  • 志望校でよく出る分野では安定して得点できている
  • 科目合計でも合格に必要な得点を取れている

のであれば、30%という数字だけでは合格可能性を判断できません。

一方、

  • 過去問で合格最低点を超えたのは1年度だけ
  • 2回目に解いた過去問の得点を含めている
  • ほかの年度では合格点に届いていない
  • 模試で失点している苦手分野が志望校でもよく出る

のであれば、同じ「模試30%で、過去問では合格点を取った」という状況でも評価は変わります。

同じ合格可能性30%でも、この2つのケースを同じように判断することはできません。

模試と過去問が食い違ったときは、どちらを信じるかではなく、初見の過去問で複数年度にわたって合格点を取れているか、模試での失点原因が志望校でも問題になるかを確認して判断します。

模試と過去問で結果が違うのは、出題される問題が違うから

模試の判定より過去問の結果が良い場合は、生徒の得意・苦手と志望校の出題傾向が合っている可能性があります。

模試と志望校の入試では、出題される分野や問題の難易度、形式などが異なります。

そのため、模試で苦手な分野が多く出て判定が下がっても、その分野が志望校ではあまり出題されないことがあります。

反対に、志望校でよく出る分野を得意としていれば、模試の判定より過去問で高い得点を取れることがあります。

たとえば、模試では塾でよく扱う算数の典型問題で失点していても、そのタイプの問題が志望校ではあまり出題されず、志望校で頻出する問題では得点できているのであれば、模試と過去問の結果が食い違う理由があります。

「この学校とは相性がいい」と感じる場合も、どの分野や問題で得点でき、どこで失点しているのかまで確認すると、その理由が具体的に見えてきます。

過去問は、複数年度の初見の結果を見る

志望校を判断するときは、1年度の最高点ではなく、初めて解く複数年度の過去問で合格点を再現できているかを確認します。

たとえば、5年分を初めて解いて4年分で合格圏に入っている場合と、5年分のうち1年度だけ合格最低点を超えた場合では、意味が大きく異なります。

また、一度解いた過去問を2回目に解いて合格点を取った場合も、初見の結果とは分けて考えます。

解き直して解けるようになることは、学習として重要です。

ただ、現在の合格可能性を判断する材料としては、まだ解いていない年度を本番に近い条件で解いた結果の方が参考になります。

過去問では、一番よかった年度ではなく、複数年度でどの程度安定して合格に必要な得点を取れているかを見ます。

模試で失点している原因が、志望校でも問題になるかを見る

模試の合格可能性を見るときは、何%だったかだけでなく、判定を下げている失点が志望校の入試でも問題になるかを確認します。

特に見るのは、

  • 模試で苦手な分野が志望校でもよく出るのか
  • 志望校で頻出する分野では得点できているのか
  • 模試で落としている問題の難易度や形式が、志望校でも重要なのか

という点です。

模試で失点している問題が志望校ではあまり出題されず、反対に志望校で重要な問題では得点できているのであれば、模試より過去問の結果が良くなることには理由があります。

一方、模試で失点している分野が志望校でも頻出し、過去問でも同じように落としているのであれば、過去問で一度合格点を取れたことだけで判断することはできません。

模試の数字そのものより、その数字が低くなっている原因を見ることが重要です。

浜学園で甲陽学院中を勧められた生徒が灘中に合格した例

私が以前指導した生徒は、浜学園では甲陽学院中を勧められていましたが、灘中を志望していました。

この生徒について、私は主に2点を確認しました。

  • 初めて解く灘中の過去問で、複数回合格最低点を上回っていた
  • 模試で失点していたのは、灘中ではあまり出題されない典型問題だった

つまり、模試での評価は高くなくても、灘中の入試問題では実際に合格に必要な得点を取れており、模試での主な失点も灘中では大きな弱点になりにくい状況でした。

この2点から、模試の評価よりも灘中の入試問題には対応できており、合格できる可能性は十分にあると判断しました。

実際に、その生徒は灘中に合格しました。

もちろん、模試の判定が悪くても過去問が取れていれば、同じように合格できるという意味ではありません。

この生徒の場合は、初見の灘中過去問で複数回合格最低点を超えていたことと、模試での主な失点が灘中ではあまり出題されない問題だったことから、模試と過去問の結果が食い違う理由を説明できました。

「模試は当てにならない」と考えたのではなく、模試でなぜ失点しているのか、灘中の過去問ではなぜ得点できているのかを確認したうえで判断しています。

詳しくは、「浜学園では甲陽学院中を勧められた生徒が、灘中に合格した事例」で紹介しています。

模試と過去問が食い違ったときは、初見の過去問で複数年度にわたって合格に必要な得点を取れているか、模試での失点原因が志望校でも問題になるのかを確認して、志望校を判断します。

反対に、過去問で合格最低点に届いていない場合に、どの問題から優先して対策するかについては、「中学受験の過去問で合格最低点に届かないとき」で詳しく説明しています。

指導では、模試の判定、初めて解いた過去問の得点、失点している問題、得意・苦手分野、志望校の出題傾向を確認し、現在の志望校を続けるか、入試までに何を優先して対策するかを提案します。

特に、模試では厳しい判定が出ている一方で過去問では合格点を取れている場合や、塾から志望校の変更を勧められたものの、本当に変更すべきか判断に迷っている場合には、模試の数字だけではなく、過去問と失点内容まで確認して判断します。

私は灘・東大卒のプロ家庭教師として、中学受験算数を中心に理科・国語も指導しています。大阪・兵庫を中心に、京都・奈良の一部で対面指導を行い、遠方の方にはオンラインでも対応しています。

模試の判定と過去問の結果が大きく異なり、志望校をどう判断すればよいか迷っている場合は、ご相談・無料体験授業からご相談ください。

相談のみでも構いません。体験授業の後に継続を決める必要もありません。