浜学園では甲陽学院中を勧められた生徒が、灘中に合格した事例

私は灘・東大卒のプロ家庭教師として、中学受験算数を中心に、大阪をはじめ関西で対面指導を行っています。

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中学受験では、模試の成績や塾の進路相談をもとに、志望校を決めることが多いと思います。

もちろん、模試の結果や塾からの助言は、大切な判断材料です。

ただし、模試の成績だけでは、その生徒が志望校の問題にどこまで対応できるのか、十分に分からないことがあります。

以前担当したR君は、受験直前の進路相談で、浜学園の講師から灘中ではなく甲陽学院中を勧められました。

しかし、私は、それまでの授業と、小6の春から続けてきた灘中の過去問への取り組みを踏まえ、R君には灘中に合格できる力があると考えていました。

塾の勉強に余裕があったため、小6春から灘中の過去問に取り組みました

R君は浜学園に通い、最高レベル特訓を受講していました。

マスターコースは受講しておらず、塾の勉強には比較的余裕がありました。また、算数の基本的な考え方や、高い処理能力も身についていました。

そこで、小6の春から、灘中の過去問をテーマ別に宿題として出すことにしました。

この時期は、年度ごとに過去問を一式解いてもらうのではなく、場合の数、規則性、平面図形など、同じテーマの問題を複数年度から選んで取り組んでもらいました。

宿題で分からなかった問題については、授業で、どこに注目するのか、どのように解き方の方針を立てるのかを説明しました。

灘中の算数では、解き方を覚えているだけでは対応するのが難しい問題が出題されます。

一方で、複数年度の問題をテーマ別に見ていくと、問題は違っていても、共通して使われる考え方や処理の仕方が見えてきます。

同じテーマの問題に続けて取り組み、分からなかった問題を授業で確認することを繰り返したことで、共通して使われる考え方や処理の仕方が身に付き、R君は灘中の難しい問題にも少しずつ対応できるようになりました。

秋以降は、志望校別特訓と年度別の過去問に取り組みました

秋以降は、浜学園の志望校別特訓にも通いながら、灘中の過去問を年度別に解くようになりました。

小6春からテーマ別に取り組んできたため、年度別の過去問を始めた段階で、灘中の問題に初めて触れる状態ではありませんでした。

それまでに学んだ考え方を使いながら、一つの年度を通して、問題を解く順番や時間の使い方も確認していきました。

年度別の過去問では、灘中の合格点を取れていました。

特に算数1日目では、限られた時間の中で、解く問題を判断しながら必要な得点を確保できていました。

模試の成績には、ばらつきがありました

一方で、R君の模試の成績は、常に安定していたわけではありません。

マスターコースを受講していなかったこともあり、標準的な難易度であっても、解き方を知っていなければ対応しにくい問題については、演習量が十分ではありませんでした。

そのため、R君の本来の思考力や処理能力から考えれば当然解けるはずの問題で、取りこぼすことがあったからです。

受験直前、塾からは甲陽学院を勧められました

受験直前、浜学園の最後の進路相談では、灘中ではなく、甲陽学院中を受験した方がよいと勧められました。

模試の成績にばらつきがあったため、その結果を重視すれば、灘中の受験は厳しく見えたのだと思います。

保護者はその判断に納得しきれず、私に相談されました。

私は、それまでの授業で見てきたR君の学力と、灘中の過去問への対応を踏まえ、

R君の学力なら、灘中に合格できると思います

とお伝えしました。

算数で高得点を取り、灘中に合格しました

R君は、第一志望を変えずに灘中を受験しました。

結果は合格でした。

算数は1日目、2日目ともに80点以上を取り、余裕を持って灘中に合格しました。

合格後、保護者から電話をいただき、

アドバイスを信じて、灘中を受験してよかった

と言っていただいたことを、今でも覚えています。

なぜ、灘中に合格できると判断したのか

模試の成績だけを見れば、R君の灘中への合格は難しいと判断される状況でした。

しかし、小6春からテーマ別に灘中の過去問に取り組む中で、灘特有の難しい問題にも対応できることが分かっていました。

特に、場合の数や規則性では、複雑な条件を漏れなく書き出し、速く正確に処理することができていました。この書き出しと処理の力は、灘中の上位合格者に相当する水準だと考えていました。

秋以降の年度別演習でも合格点を取っており、算数1日目の厳しい時間配分にも対応できていました。

このように、模試では標準的な問題を取りこぼすことがありましたが、灘中の算数で合格点をとるために必要な力は十分に身についていました。

そのため、塾から甲陽学院を勧められていても、R君には灘中に合格できる力があると判断しました。

過去問は、生徒の学力に応じて早くから使うこともできます

中学受験の過去問は、小6の秋以降に年度ごとに解き始めることが一般的です。

しかし、塾の勉強に余裕があり、基礎的な内容が身についている生徒であれば、小6の春頃から過去問を使うこともできます。

その場合、最初から年度別に時間を計って解く必要はありません。

志望校でよく出題されるテーマごとに問題を選び、同じテーマの問題に続けて取り組むことで、その学校で必要となる考え方を早い時期から学ぶことができます。

R君の場合も、小6春から灘中の問題に取り組んだことで、受験直前になって初めて灘中の問題の難しさに直面するのではなく、時間をかけて対応できる問題を増やすことができました。

ただし、すべての生徒に早い時期から過去問を勧めているわけではありません。

塾で学んでいる内容が十分に身についていない場合は、まず塾の教材や宿題を通じて、基礎的な内容を定着させることを優先してください。

現在の学力や塾の勉強の状況を見ながら、過去問を始める時期や使い方を考えることが大切です。

中学受験の過去問をテーマ別に使う指導について

模試だけで、志望校への対応力は判断できません

模試の結果や塾の進路指導は、志望校を考えるうえで大切な判断材料です。

ただし、模試と志望校の入試では、出題される問題の難度や形式、求められる考え方が異なります。

模試ではよい成績を取っていても、志望校の過去問では得点できないことがあります。反対に、模試では取りこぼしがあっても、志望校の過去問では合格点を取れる生徒もいます。

私は、模試の成績だけでなく、授業で見えてきた学力や志望校の過去問への対応を踏まえて、合格可能性と今後必要な対策をお伝えします。

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